途中の15~17話は訓練兵団に入団直後から訓練中の話で、アニメ版では先に終わっています。ジャンがミカサに一目惚れした直後エレンとイチャコラしてるのを見せつけられてライバル関係が始まったり、サシャが教練中に芋を食って教官からしごかれたり、エレンとライナーが格闘訓練でアニに手も足も出なかったりしたエピソードです。覚えていますか?
今回できっちり原作の4巻まで回収したことになりますので、今から原作を復習したいよという方は1~4巻までお買い求め下さいね!
今回はトロスト区奪還作戦のクライマックス、緊張感のあるバトルシーンが展開します。前回までやや引き伸ばされた感があって、原作のようなスピーディーな展開を期待していたファンはじれったく思ってやきもきしていましたが、この13話で溜飲を下げられたのではないでしょうか。それでは原作との違いに注目しながら見ていきましょう。
ジャンのピンチと救援

ジャンが囮として市街地に降り、立体機動装置が故障して壁を登れなくなるシーン。前回からの続きですが、原作にはトロスト区奪還作戦中のジャンの描写はありませんでしたので、アニメでまるごと追加されたエピソードとなります。
ジャンは民家に身を隠したり味方の遺体から立体機動装置を入手してなんとか窮地を逃れようとしますが、背後に巨人が迫ってきます。それを壁上から察知して駆けつけたのがマルコ、コニー、アニの3人でした。
原作ではエレンたちが小鹿部隊に包囲されていた辺りから、エレンやミカサらを交えた精鋭部隊の視点で直線的なストーリー展開をします。対してアニメでは「一方その頃、別の仲間たちは」という、二次元的に広がりを持ち原作を補完するような描写が増えました。
マルコは今回亡くなってしまいましたが、原作ではこのジャンを助けるエピソードがないため何がどうなって死んだのかまるでわからず、彼の死は巨人がもたらす理不尽そのものとして描かれていた感がありました。今回活躍の場を与えられたことでその死にも少年漫画的な英雄性、死ぬことの意味が加わってしまったように思います。
(追記)お便りを頂きました。ありがとうございます。
>「マルコはジャンを助けるために犠牲的な振る舞いをしたから死んだ」という意味付けがなされたわけですが、
されていないと思います。
ジャンを助けた後も、マルコは普通に生きていていますし。
(ジャン達が壁上に着地して「無茶しやがって!」と言い合っている時に後方にいる、エレンが岩を持ち上げて「掩護するぞ!」とジャンが促している隣にマルコがいる、エレンの「戦え!戦え!」連呼の際に上半身アップで姿が映っている。)
↑確かに生きてました。筆者の見落としです。
ジャンを助けるために犠牲的な振る舞いをしたこととマルコの死には直接的な因果関係はなく、アニメでも依然としてマルコの死の経緯は不明のままです。
ジャンを助けるために犠牲的な振る舞いをした = 死んだ時も誰かを助けようとして無理をしたのではないか、という推測をすることも可能といえば可能かもしれませんが、私はそうではないと思います。
マルコの死に関してアニメ13話で注目すべきは、むしろ「戦え!戦え!」のシーンで後方の何かに気付いたようにハッと振り返るカットではないでしょうか。背後からの巨人の接近を察知するのが遅れたのか、あるいは見てはいけない何かを目撃してしまったのか…。
↑ご指摘の通りです。マルコは何を見ていたんでしょうか?
ついでに筆者もどこを見ていたんでしょうか?
ミタビの最期

原作ではその他大勢に紛れてしまい、いつどうやって死んだのかわかりませんでした。遺体の描写もないので生死不明でしたが公式ガイド「INSIDE 抗」で戦死と書かれていたので亡くなっていたのは間違いありません。
が、この死に方には少し疑問があります。巨人の手、もしくは足?によって一瞬でぺちゃんこにプレスされてしまったようなのですが、巨人の唯一の行動原理は「人を捕食すること」であり、人間を殺害することが目的ではありません。つまりミタビを叩き潰して殺してしまうのは、実は巨人の行動ルールから少し外れていると言えます。他の巨人は例外なく人間を手で捕まえています。そして食べることで結果的に死なせてしまっているのです。ハエやゴキブリを叩き潰すような殺意が巨人にあるわけではありません。
特に深い意味があるとは思えませんが、一応気になったので書いておきます。
まさかエレンが踏みつぶした訳じゃないよね・・・?
虫が少ない

演出上の些細な違いです。
原作ではトロスト区奪還作戦が終わった後、遺体の回収が遅れ腐敗が進行したため大量の虫が発生していますが、アニメでは白い灰のようなものが舞っていて虫はほとんどいません。

画像を縮小するとよくわかりませんが、細かい黒点はすべて虫。見るからに伝染病が流行りそう。
アニメの方は灰が雪のような印象を与え、どちらかと言うと寒々しい雰囲気です。対して原作は気温が高そうで、むせ返るような臭気が伝わってきますね。