「『悔いなき選択』のネタバレ記事は載せないのですか?」というメッセージが最近多く寄せられるようになりました。
「進撃の巨人 悔いなき選択」は人気ナンバーワンキャラであるリヴァイ兵長の過去のエピソードで、原作・諫山創、ストーリー原案・砂阿久雁、作画・駿河ヒカルのスピンオフ作品としてARIAに連載されています。原作にも登場するキャラクターはできるだけ似せて描かれており、進撃の巨人本編と比較した時に違和感が少ないような工夫が見えます。
ちなみにARIAは女性向けの月間誌。リヴァイ人気を支えている層がどこなのかよくわかりますね。
そんな「悔いなき選択」の第一巻が発売され、即50万部突破の好発進が報じられました。
コミックスの特装版はスリーブケースと小冊子がついており、冊子のなかみは悔いなき選択の連載が始まる前に予告として載ったプロローグ、人物のラフ、ボツになった扉絵などで18ページです。通常版と特装版のどちらも発売直後から売り切れていましたが、通常版はようやく普通に買えるようになっていますね。
さて今回はそんな「悔いなき選択」がどんな話なのか、気になっている方のためにコミックス1冊分を3分で読めるようにまとめてみたいと思います。
Webサイトで1秒間に読める文字数は10文字が限界と言われていますので、10文字×60秒×3分で1800字となります。それでは行ってみましょう!
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進撃の巨人 悔いなき選択 1巻あらすじ
◆第一話 自由の翼
844年(本編のシガンシナ陥落は845年)
3重の壁の最奥に位置するウオール・シーナ。王都の市街地には地下街が存在していた。
地下街と言っても比喩的な意味でなく、事実として物理的に地上より下に位置する住宅地だ。元々は巨人侵攻に備えるためのシェルターだったらしいが遺棄されスラム化している。
その地下街を立体機動で舞う人影が3つ。さらにそれを立体機動で追いかける影が4つ。
7つの影が狭い街区や人混みを高速ですり抜ける。追われているのはリヴァイ、イザベル、ファーランたち、地下街のゴロツキだ。追手の動きを見て、いつもの憲兵団のお巡りではないとリヴァイは察知する。追手の背中にはためく印は、果たして調査兵団の「翼」であった。
路地裏の洗濯ロープの隙間を縫うほどの精密な飛行で追手を撒いたかに見えたリヴァイ。一息ついた刹那、戸をぶち破り飛びかかってきたのはミケ・ザカリアス。刃は抜いていない。さらに上方からエルヴィン。こちらは抜刀しており、リヴァイの立体機動装置のワイヤーを切断。墜落したリヴァイの目に映ったのは捕らえられたイザベルとファーランだった。
3人を前にしたエルヴィンは立体機動装置の出処、操縦技術を学んだ場所について尋問する。反抗的な彼らにエルヴィンは「調査兵団入りすればこれまでの罪を不問とする」という取引を持ちかけ、リヴァイはこれに応じるのだった。
◆第二話 一矢
調査兵団が行う壁外遠征には懐疑的な意見も多く、予算の承認を取り付けるには発言力を持った貴族への根回しが不可欠である。政治的な駆け引きが苦手だと言うキース・シャーディス調査兵団長に代わり、エルヴィンは議会の有力議員への工作を引き受け、それを成し遂げる。冷徹なまでの目的意識と実行力に圧倒されるキースであった。
地下街で有名な立体機動の使い手であるリヴァイらの勧誘をダリス・ザックレー総統に認めさせ、接触を図ると言うエルヴィン。(この後の「接触」が第一話に当たる)
無事にスカウトされてきたリヴァイたち。リヴァイは隙を見てエルヴィンを殺してやりたい腹づもりだが、ファーランはこれが地下街を抜け出して地上で暮らすチャンスだと言う。地下街での記憶が逡巡するリヴァイ。理不尽な暴力の前にみじめな思いをしたイザベルの涙を思い出し、最後にはファーランの言葉を承諾する。今はエルヴィンを殺さないことを明言したリヴァイ。3人は揃って調査兵団となる。
◆第三話 変革の…
入隊した型破りのゴロツキ3人を押し付けられた、分隊長のフラゴン。あくまで反抗的なリヴァイを世渡り上手なファーランがフォローし、目的の「書類」を手に入れるまでは騒ぎを起こさないよう念を押す。
立体機動装置を使い、巨人の模型を相手にした訓練が始まった。リヴァイはここでも自己流の逆手持ちを披露しフラゴンの額に青筋を立たせる。そんな態度にいきりたつ正規の訓練兵たちだが、その訓練兵が事故にあう寸前に呆気にとられるほどの早業で救出したリヴァイを見て、フラゴンも彼の実力を認めざるを得なかった。
そして人目を盗み、宿舎のある部屋へ忍び込んだファーラン。彼が探している「書類」とは…?
◆第四話 証明
数カ月後、壁外遠征の部隊にリヴァイら3人の姿もあった。
ほんのすこし前まで地下街にいた彼らが壁の外に出る。現実感のない光景に震えるファーラン。遮るもののない空と太陽に目を細めるリヴァイ。
巨人が出てきても軽く始末してやると豪語するイザベラに食って掛かる正規兵、サイラム。フラゴンが仲裁するも、軋轢は残ったままだ。
そして部隊が森の近くを通過している最中、奇行種の巨人が姿を現す。荷馬車めがけて森を飛び出した奇行種。防衛を任ぜられたのはフラゴン隊だ。平地での戦闘は立体機動の足がかりが少なく至難。新兵が多いこの隊では…!焦るフラゴン。
奇行種の予想がつかない動きに翻弄され正規兵が3名あっという間に死亡。フラゴンとサイラムが決死の覚悟を決めたのと同タイミングで馬を寄せるリヴァイたち。初めて巨人を見たとは思えない落ち着きぶりでリヴァイは2人に指示を出す。3人の鮮やかな連携攻撃で動きを止め、チャンスを捉えたリヴァイが一刀の下に巨人のうなじを大きく刈り取る! 絶句するフラゴン。確信の笑みを浮かべるエルヴィン。こいつは本物だ…!
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はい、手元のツールで1790字のあらすじでしたが、いかがでしょうか。
リヴァイが兵団に入るところまでは思った以上にあっさりでしたね。たった1話です。
進撃の巨人本編ではこのあたりのいきさつが伏せられていて色々と尾ひれのついた噂になっている感じでしたが、単に特赦と引き換えに抱き込まれただけだったとは。
イザベラとファーランは本編には登場しませんので、当然どこかで別離することになるのでしょう。そしてタイトルにもなっている、「選択」…。彼らのこれからの軌跡にも要注目です。