~あらすじ~
後楽園ホールで迎えた日本フェザー級タイトルマッチ。浪速の虎・千堂武士の右ストレートを素早いステップインとダッキングで皮一枚、懐へ潜り込んだ幕之内一歩。必殺の間合いから全身のバネをフル稼働させて放ったのは…渾身の裏投げ! そのままグラウンド勝負に持ち込み、右腕を肘からへし折りチョークへつなげる殺人コンビネーションだ!「勝てる!」 これは勝負あったか!?
あーっと、「鎧の巨人」の悶絶に呼応して、場外から「超大型巨人」が乱入してきたーっ! 避けろエレンーーッ!
今回はその続きから。
進撃の巨人 第45話 追う者
別冊少年マガジン2013年6月号掲載
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応用力抜群・巨人言語
誰だ! ユミルと一緒に超大型巨人に食われたのがハンネスだとか言ったのは!
俺だよこんちくしょう!! 普通にいたよ、生きてるよ、ハンネス!
さて、ちょっと叫んだだけで意図が伝わる便利な巨人言語。
例:「キャアアア」(みんなで集まって私を食べて下さい)
「ウォォォォ」(上から飛び降りて僕を助けて下さい)
基本的な語彙が習得できれば応用範囲は無限大!以心伝心です。
そんな鎧の的確な指示のおかげで、「超大型巨人」のフライングボディプレスが正確にエレンへ炸裂したわけです。落下とともに辺りは光と衝撃に包まれて場面転換、トロスト区へ。
久々に登場のピクシス。アニメでちょっと顔見せし、おじさま嗜好の女性ファンの胸ぐらをガッチリとつかんだばかり。
相変わらず余裕しゃくしゃくのタヌキぶりで「俺だけは先を見通してるもんね~」的なオーラを放っています。
久々ついでにジャンも登場。そういえば女型捕獲作戦の後、エレンを介抱するミカサの邪魔をしようとして以来のご無沙汰でした。単行本を読み返してみたのですが、ストヘス区からエルミハ区へ移動する馬車には乗っていません。今回はリヴァイと同席していますから一緒に行動していたのでしょう。そして壁の穴を探す班とは別行動で、エルヴィンやリヴァイ、ニック司祭らと共にピクシスのいるトロスト区へ向かったようです。
トロスト区から壁の穴を探しに出発したハンネス隊の部下が帰着し、司令へ報告にきます。壁に穴は見つからなかったこと、104期の中に巨人が3名紛れていたこと、正体を現した超大型と鎧と交戦、すでに決着したこと・・・。え?決着? ここで再び場面転換。意識を失っていたミカサが目を覚ますシーンから。
超大型と戦った壁の上。気を失っていたミカサが体を起こし、あたりを見回すとすでに戦闘の気配はなく、荒涼とした景色を乾いた風が吹き抜けるばかりです。下を覗くと超大型が飛び降りた場所には大穴が開いています。アルミンに状況を問うと、エレンとユミルは連れ去られてしまったとのこと。
アルミンがハイスピードカメラのごとき観察眼で捉えた記憶によると、
超大型は地面落着と同時に体を蒸散させ、その熱と爆風で周囲の兵士をなぎ倒して昏倒させた。
鎧の巨人だけは衝撃に耐え、ドサクサでマウントポジションを取りエレンをうなじごと食いちぎって壁の外側へ逃走。
ベルトルトは先刻口に含んだ兵士Aから立体機動装置を剥ぎとり、鎧の巨人の肩へユミルを運び上げた。
それがおよそ5時間前の出来事。
ミカサでさえ気絶するほどの衝撃の中、アルミンだけが見ていた一部始終です。なぜお前は平気なんだという点はさておき。
リフトのないここでは壁の外へ馬を運べないため、逃げた鎧を追跡することは不可能。焦るミカサに、馬用のリフトが到着するまでは体を休めておくべきとアルミンは諭します。ミカサは家族に関する喪失感を覚えると頭痛がするという持病(?)がありますが、ここでもズキズキしています。珍しく弱気になり、目に涙を浮かべそれを隠さないミカサ。
弱気なミカサもかわいい
ハンネスが消沈するふたりに声をかけ、レーションを差し出しますがとても食べられるような気がしません。しばしの間、思い出話に耳を傾けるミカサ。
エレンは子供の頃ケンカが弱かったが、負けて降参したところは見たことがない…あいつがおとなしく捕まってるだけだと思うか?とハンネス。
ミカサのふとももがまぶしいサービスカットもあるよ!
エレンを、そして穏やかだった日常を取り戻すまで諦めないというハンネスの決意に動かされ、ミカサとアルミンは火の点いた目でレーションを口にするのでした。「食べる」という行為はこのように生きる意志の象徴として描かれることが多々ありますが、アニメ版でも追加されたシーンでミカサはエレンに無理やりパンを食べさせていましたね。
エルヴィン率いる隊が馬用のリフトを運んできました。これでエレンを追跡できます。でも、どこへ?
超大型の攻撃で重傷を追ったハンジが臥せったまま地図で示したのは巨大樹の森。いくつかの理由から、彼らは夜までここで休憩している可能性がある。それまでに追いつけばあるいは… 。
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目を覚ましたエレン。巨大樹の枝の上です。さすがハンジ分隊長、ズバリ的中じゃないですかーやだー!
隣ではユミルがすでに目を覚ましており、消失した右腕・右足も蒸気を上げながら半分程度まで再生しています。
この質量をどこから持ってくるのか…?
隣の枝にはライナーとベルトルト。
「おうエレン 起きたか」
ライナーはこれまでと変わらないノリで声をかけます。次号、彼の口からいったい何が語られるのか・・・!?
つづく
今回はストレートな展開で、謎めいた描写は特に見当たりませんでした。