全国のヒッチファンの皆さんこんにちは。
今回は久々にヒッチとマルロが登場します。
雑誌の巻末コメントで諫山先生曰く「二年前くらいに蹴ったロングパス」とのこと。
進撃の巨人 第59話 外道の魂
別冊少年マガジン 2014年8月号掲載
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ここ最近のあらすじ
エレンとヒストリアは囮潜入するはずが本気で捕まっちゃった
↓
彼らを輸送する馬車を尾行して奪還するはずが、
切り裂きケニー率いる中央憲兵対人制圧部隊によって襲撃を受ける
↓
市街でのドンパチの後、エレンたちを見失うリヴァイ班。
↓
一方、エレンとヒストリアはどこかへ運び込まれレイス卿と対面する…。
荒事の後
酒場での大立ち回りは当然市民の間で持ちきりとなり、現場には新聞記者が詰めかけていました。対応に追われるナイル・ドーク。
記者の中でも若いビュレは中央憲兵のスクープに目を輝かせますが、初老の先輩記者ロイは「壁の理がわかっとらん」と制し、手帳を取り上げます。機密に関する報道管制ですね。中央憲兵は存在から伏せられているようです。
伏せられているのは市民に対してだけではなく、ナイル自身も対人制圧部隊の装備については知らされていませんでした。釈然としないまま考えこむナイル。彼もいずれこの壁の中を変えるために立ち上がるのでしょうか…。
アルミンとジャン
厩舎の裏でマーライオン中のアルミン。
駆け寄って背中をさするミカサ。
光の消えた目で「ミカサもこうなったの?」と尋ねるアルミン。
前回、憲兵に銃口を向けられ絶体絶命だったジャンを救ったのはアルミンでした。
揺れる馬車の運転席で手綱を握りながら振り向きざまに短銃で荷台にいた憲兵のこめかみをワンヒットキル!こやつ、殺しの達人か。
初めて人を殺し、ショックで食事もできないアルミン。
ミカサはイェーガー家に引き取られる前に誘拐犯を背中から一突きで仕留め処女喪失してますので、人殺しの大先輩。アルミンはそのことを知りながら普通に友人として接していたことになります。
アルミンが殺した憲兵はすでにジャンに銃口を向けていた。
なのにアルミンが撃ったら間に合った。それは憲兵が発砲をためらったからだ。
自分は躊躇しなかった、残酷だと責めるアルミンにリヴァイ先輩が優しくフォロー、さすが兵士長、部下のメンタル面もバッチリケアしちゃうぜ!
ついでに自責するジャンにもちゃんと言葉をかけます。リヴァイのこういうところに女子はキュンとしちゃうんでしょうかね?
それにしてもサシャとコニーが全く喋らないのですが、最近この二人は何を考えているんでしょう。
ヒッチとマルロ
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まさかこの二人を忘れたなんて不届きな読者はいないと思いますが、アニの同期としてウォールシーナの憲兵団に配属された104期訓練生です。
マルロ・サンドは配属早々に正義について大演説をぶちかます潔癖&理想主義。ヒッチ・ドリスは利己的で口も性格も悪いみたいな描かれ方でしたが、実は素直になれないだけで中身は優しい乙女であることを私は見抜いていました! そう、私だけがね!
今回久々に登場したマルロとヒッチの2人。逃げた調査兵団を追う山狩りの途中です。ヒッチのまつ毛エクステがかなりボリュームアップしている感じ。仲良くおしゃべりしながらのんきに捜索中です。
ヒッチはストヘス区で女型の巨人とエレンによって引き起こされた大惨事が、調査兵団のせいで起こったと考えています。争乱の後始末で大勢の遺体を運び、そして同室だったアニは行方不明。ヒッチがアニを気にかけているような描写はこれまでありませんでしたが、ずっと置かれたままのアニの荷物を見る度、ヒッチも何か思う所があるようです。意外に感傷的。
一方のマルロは潜伏していた女型を捕らえたという結果を合理的に受け止め、調査兵団は壁を守ったと評価。それゆえ今回の調査兵団への容疑(リーヴス商会殺害)には懐疑的です。
そんな2人は川辺で水を汲むアルミンを発見。後ろから銃を突きつけ投降をうながしますがこれは囮。樹上から鬼のような殺気を放つミカサとリヴァイが彼らを襲い、次のコマで形勢逆転。コマの節約もここまで来たか。
拘束され身ぐるみ剥がされる2人。でもヒッチのインナーシャツは剥がない。この辺りが少年誌の限界だというのか! 今回ほど「進撃の巨人」が別冊少年マガジンで連載になってることを悔やんだことはない!
で、リヴァイらがやってることは要するに変装して内部調査。ヒッチらから剥いだ装備をミカサとアルミンが身につけ、中央憲兵から情報を探る作戦のようですが…知略に聡いアルミン孔明軍師はともかく、ミカサは全くこの任務に向いていない。考えなしに物理で殴るメスゴリラですもん。
といっても他のメンバーを見ると…コニーとサシャはミカサ以上のアホ。自分たちがなんで追われてるのかすらちゃんとわかってるか怪しい。リヴァイは顔が割れているので不可、ジャンは最近メンタルが不安。先行きがかなり怪しいことになってます。こうしてみるとエレンは直情的ですがそこそこバランスが取れた戦力なんですね。
さて、座ったまま縛られたマルロとヒッチ。殺されると思ったヒッチはとりあえず何か喋らなきゃ!と思ったのでしょう、ストヘス区での女型捕獲作戦の責をリヴァイに問います。そしてアニが行方不明であることを同じ104期の面々に告げ、巨人にグチャグチャにされて死んだに違いないと感情剥き出しで叫びます。
が、それをリヴァイは1秒で否定。「アニは巨人だったから捕まったよ~。ま、お前ら末端の新兵だから知らないだろうけど~びろびろ~ん」
この壁の中で、自分たちは何も知らない。知らされていない。正しいことを為したいのに、何が正しいのかを決めるのはいつも権力を持った人間だ。このままでは何も変えられない…マルロはリヴァイにリーヴス商会殺害の真偽を問い、調査兵団に非はないと確信。協力を申し出ます。
信用できないと突っぱねるリヴァイ。ジャンは一芝居打ってマルロの覚悟を試し、彼が嘘をついていないと判断。リヴァイを説得し2人を戦力として引き入れます。
なぜあんたは俺のことを信用したんだと、ジャンに尋ねるマルロ。あのバカに似てたからだと返すジャン。もちろんバカとはエレンのこと。
「そのバカって…アニが言ってた奴と同じ奴か?」
バラバラだった線が一本にまとまる気持ちよさ。巻末コメントで諫山先生が書いている通りですね。こういった、「ここにつながるのかー」というカタルシスがこの作品の大きな魅力です。
そして次回からマルロ&ヒッチの潜入捜査編が開幕…せず、次のコマですでにエレンとヒストリアの監禁場所が明らかに。コマの節約もここまで来たか。(2回目)
高い柵で囲まれた館。闇に紛れて忍び寄るリヴァイ班。
出番がなかったエレンとヒストリア。館の中でエレンたちはレイス卿と一体何を話したのでしょうか…?
つづく!