さてアニメ版「進撃の巨人」20話は原作のコミックスでは7巻の27話と28話の途中までに相当します。
原作では軍師アルミンによるやや長めの解説と推理が入る回でしたが、アニメではテンポを重視したのかそれともネタバレを伏せるためか、大幅に省略されています。
今回はその省略された部分について少し補足しておきます。
アルミンの解説
原作ではアルミンが団長の真意について推理しています。
・エレンの存在により巨人が人為的に操作されていることが明らかになった。壁を壊したのは巨人を操れる人間である。
・壁内にいるであろうその人間を特定し壁の破壊を防ぐとともに、捕獲できれば巨人の正体や世界の真相を知ることができる。
・トロスト区の襲撃がシガンシナ区と違うのは「鎧の巨人」による内壁の突破がなかったこと。攻撃を中断した理由はおそらくエレンの巨人化。
・エレンの巨人化をその場で見ていた者の中に巨人側の人間がおり、攻撃中止の判断をした可能性が高い。
そして5年前のシガンシナ襲撃のどさくさで壁の中に紛れた巨人を燻り出すため、エレンを囮にして巨人捕獲のための壁外遠征を計画(その目的は一部の隊員以外には伏せられていました)。
出発前には各員に異なった作戦陣形図(エレンの位置がデタラメ)を渡し、それによって誰が巨人に渡りをつけているかを調べようとした・・・というわけです。
結果としてエルヴィンの読みは当たり、女型の巨人が遠征隊を襲撃。
待ってましたとばかりに前もって拘束兵器を設置した森のなかへ女型を誘い込み、捕獲に成功します。
ここまでは(兵士の損耗はあったものの)文句なしの展開でしたが・・・まさか女型に声で巨人を操る能力があるとまでは予見できませんでした。
ハンジとエルヴィンの見立てでは「巨人の力」には練度の概念があり、訓練次第で自由に出現したり消えたりできる。
エレンは巨人の初心者なのでイマイチ制御できていないが、熟練者は身につけた装備を壊さずに巨人化したり蒸散して本体に戻ったりできるのではないか・・・
そしてその嫌な予感は見事に的中し、グンタさんが哀れうなじを刈り取られることになりました。
次回の見どころ
立体機動装置を使い襲ってきた謎の人影。
そして再び女型は特別作戦班の前に姿を現す。兵団内部に潜んでいた敵の正体は!?
仲間を殺された怒りに満ち、巨人殺しの精鋭たちがその刃を振るう・・・!
続きが気になる方はコミックスの7巻をどうぞ。