進撃の巨人 ネタバレ考察

(43)鎧の巨人

何の前触れもなく「進撃の巨人」に秘された核心中の核心である「超大型巨人」と「鎧の巨人」の正体が明らかになった前回。エレンとユミルの身柄を確保し逃亡を図ろうとする2体の巨人に混乱する調査兵団。

人類の最悪の災厄をもたらした怨敵を前に調査兵団とエレンはどう戦うのか?

進撃の巨人 第43話 鎧の巨人(別冊少年マガジン2013年4月号掲載) 

超大型vs調査兵団

ライナーはエレンの説得・懐柔を諦め、強引に拉致して逃げようとしますがミカサの抜刀斎ばりの踏み込みによって阻止され、腕一本を斬り落とされてやむなく変身。鎧の巨人の詳細な描写はこれまで少なかったのですが、以前タックルで壁に穴を開けた時よりもさらに人間っぽい感じに見えます。

エレンも巨人化して応戦、壁から落下しつつも空中で強烈な右ストレートを鎧の巨人の顔面に叩き込む。足の踏ん張りがなく体重が乗らない状態での手打ちパンチで、かつそもそも巨人は見た目に反して質量は非常に軽いという設定なのですが、それでもライナーを壁にめり込ませるくらいの重さを持っています。相当な筋力ですね。

一方で超大型巨人はなぜか上半身のみの出現で、二本の足によってではなくむき出しの肋骨で壁を挟み込んで体を固定し、壁上の調査兵団に駄々っ子パンチで攻撃を仕掛けます。

器用な出現の仕方です。肋骨が非常に多い骨格をしていますね。 

そんな様子を見ながらミカサはこみ上げる悔しさに歯噛みしていました。殺るなら変身前、人間の姿の時に虚を突いて首をはね落とすべきだった。自分の力量ならそれができたはずなのに、なぜしくじったのか…。

それじゃ漫画的に盛り上がらないから仕方ないよミカサちゃん、 君のせいじゃない! 諌山先生が悪いよ! というのは置いといて、 ミカサもさすがに感情のある人間。エレン以外の相手なら誰でも躊躇なく斬り殺せるような佇まいですが、斬りかかった瞬間のライナーとベルトルトの顔を見て剣先が鈍ったようです。まあ3年間も苦楽を共にした訓練時代の同期ですから、それが普通なんでしょうね。だからミカサは悪くない! 

超大型巨人は壁に拳を叩きつけざま、担架に括りつけられているユミルを奪取。すでに明らかになったように、彼女も巨人化能力を有する存在です(ライナーやベルトルトらとは別の勢力出身のようですが)。現在は重傷を負っていますがとりあえず巨人の回復力によって命に別状はないという状態。そしてもう一人誰か捕まっています。顔は見えません。

超大型巨人はユミルともう一人の誰かを口の中へ放り込んで確保。このまま脱出を図るつもりなのでしょう。 

それを察知するやハンジ分隊長の号令で総員による一斉攻撃。ハンジもただのメガネオタではありません。超大型の左腕を駆け上り一気に攻め込みます。調査兵団の兵士たちは実際に超大型と戦うのは初めてですが、その動きの遅さを見抜いていました。

「報告書通りだ! 遅い・・・!!」「やはりこいつは 図体だけ」「普段相手にしてるサイズの巨人に比べれば こんなもん!」「いける」「今だ!! 全員で削り取れ!!」

いける!→いけない、というのは漫画におけるひとつの王道パターンですが今回もその例に漏れず。突如全身から高熱の蒸気を噴き出して身を守る超大型。蒸発して逃げるのかと思いきや、今回はそのまま熱を発し続けています。これでは近づくことができません。しかし超大型も攻撃はできないようで、状況は膠着状態に。

ハンジは超大型が力尽きるのを待つよう指示し、自分はアルミンと一班を連れて壁下に転落したエレンの援護へ向かいます。

エレンの述懐

ページをめくると、見開きでエレンが大の字に横たわっていました。顔が半分吹っ飛んでます。またこのパターンかよw エレンが巨人化しても簡単に勝てる場面はこれまでほとんどありません。

最初の頃は巨人化しても意識を持っていかれて制御が不安定でした。自由に変身できるようになってからもアニに回し蹴りで顔をふっ飛ばされてあえなく轟沈。市街地でもまたまたアニにKOされ結局おいしいところはミカサが持って行く…と言った感じです。そして今回はライナーのワンパンで大の字。これが巨人としてのキャリアの差なのでしょうか。

まあ超パワーであっさり片付いちゃったらストーリーが終わっちゃうから仕方ないんですけど、着々と噛ませ芸人エレンとしてのポジションを確立しつつありますね。がんばれエレン、巨人を駆逐しろ! この世から! 一匹残らず! もはやギャグに聞こえてくるw

地面に寝っ転がったままでエレンはライナーのことを思い出しています。いいパンチもらって完全に気持ちよくなっちゃってますね。

「クソが・・・あのクソ野郎・・・兵士だの責任だの吠えてた奴が・・・対人格闘の訓練・・・あれ・・・手加減してやってたのかよ・・・てめぇ相当強ぇだろ・・・体が動かねえよ・・・お前は本当に優秀な奴だった、どんな時でも冷静に大局を見て・・・自分より仲間のことを一番に考える奴で・・・オレもお前みたいに強くなれたらいいな・・・とか思ってたっけ・・・」

敵地で敵兵と打ち解け、彼らのために献身的に働くライナーを、ベルトルトやアニはどんな目で見ていたのでしょうね。
ライナーとベルトルトの活躍を振り返るという名目の記事も先日書きましたが、その辺に注意しながら読み返すと違った味わいがあります。 

まだ起き上がれないエレンにのそりと近づく鎧の巨人。顔の線は相当スッキリして、巨人というより変身もののヒーローみたいな顔立ち。

背後からうなじ目掛けて襲いかかるミカサですが、一撃で刃が砕け散り文字通り「刃」が立ちません。この硬質化能力が「鎧の巨人」と呼ばれる所以です。ライナーはミカサをまるで意に介さず、一歩一歩エレンへ近づいていきます。 立体機動での攻撃が通用しないのならば他に人類がライナーを倒す方法はあるのでしょうか。 

「なぁライナー  今お前がどんな顔してんのか知らねぇが」「お前ら本当にクソ野郎だよ」「多分・・・人類史上こんなに悪いことした奴はいねぇよ」「消さなきゃ・・・」「てめぇはこの世にいちゃいけねぇ奴だ」「一体何考えてたんだ?」「本当に気持ち悪いよ」「お前の正義感に溢れたあの面構えを思い出すだけで・・・」「吐き気がしてくんだよ」

このびっくりするほど辛辣な悪態モノローグが今回の見せ場。エレンはアニに対してはここまで言いませんでしたし、むしろ疑問が強かった印象。「お前は嘘をつくのが下手だったよな」と懐かしみ、「どんな大義のために人を殺せたのか?」と胸中で問いかけただけです。

それに比べてライナーには心中でかなり口汚く罵っており、それだけ彼に対する信頼が厚かったことや、裏切られたことへの憤りがうかがえます。また女型と違い「鎧の巨人」と「超大型巨人」はシガンシナ壊滅の日にエレンも直接目撃しており、仇敵という印象が強かったせいもあるでしょうか。

特に「本当に気持ち悪いよ」といったストレートな表現がグサリときますね。感情が先走って論理が追いついてません。「ざけんなバーカ!しね!」みたいな、理屈じゃなく本能的に嫌悪している状態です。

「このでけぇ害虫が」「オレが今から 駆除してやる」「アアアアアアアア」

立ち上がったエレン、咆哮をあげながら渾身の右ストレート!! ライナーの顔面を捉えたあ~っ!!
やったか!?

・・・なんということでしょう!

ページをめくるとそこでは、ライナーのカウンターパンチでエレンが顔面をふっ飛ばされているではありませんか! 噛ませポジションを 誰にも譲りたくないエレン君、また一歩記録更新!

5月号に続く

 


■メモ

ユミルと一緒にベルトルトに捕まったのは誰?

立体機動装置をつけている
誌面で髪が白く描かれている
その後登場していない

これであの場にいて名前がある人物はハンネスくらいしか該当しないのですが・・・
わざわざ名前を伏せて誰かわからなくしている所に何かカラクリがあるかもしれませんね。

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別冊少年マガジン(毎月9日発売)で連載中、
「進撃の巨人」のネタバレ感想ブログです。

ネタバレには配慮しませんので、ストーリーを楽しみたい方はご注意下さい。

※フラゲ速報ではありません。本誌発売日の夜に更新することが多いです。

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